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本の手帖

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「空に唄う」 白岩玄

空に唄う空に唄う
(2009/02/13)
白岩 玄

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私って、死んじゃったんですか?――新米の坊さん・海生の目の前に突然現れた、死んだはずの女子大生。
誰にも見えない彼女と海生は同居することになるが!?
『野ブタ。をプロデュース』から4年! 待望の文藝賞受賞第一作。


住職である祖父について檀家さんのお通夜のお勤めをすることになった23歳の海生。
亡くなったのは海生と同じ年齢の女子大生。

そのお通夜の最中に見慣れぬものが視界に入ってくる。
それは故人の眠る棺の上に腰かけた女の人の姿・・・

お通夜が終わった後、家の中でその女の人の姿をはっきり見る海生。
女の人とは亡くなったはずの・・・お通夜を終えたばかりの故人である碕沢さん。
それは海生にしか見えない姿だった。

最初は信じられなかった海生も度々現れる碕沢さんと
次第に気持ちが通うようになる。
碕沢さんの姿は時には見えなくなったりして
それでもいつの間にか海生の日常に入り込み
いや・・・日常を共にすることになる。
亡くなったはずの碕沢さんに何をしてあげられるか?
一生懸命考える海生。

自分がどうして死んだのか・・もわからず
残った人たちに手紙を書きたいという碕沢さん。
応えようとする海生。

しかし・・そんなふうに日常を共にしたふたりにも突然の別れはやってくる。。。



私の好きな映画「月とキャベツ」を思い出してしまった。

亡くなった人が突然現れる。。という話はよく聞く話かもしれない。
でもそれがお寺の息子・・・というところがちょっと面白い。
また海生が普段から自己主張をあまりしないおとなしい青年、
というところも興味深い。

凄くメリハリのある文章ではなく話自体もいろいろ起伏にとんだものではない。
読み終えてから 碕沢さんが書いた手紙のことをもう少し知りたかったとか・・
もう少し深く知りたかった・・・という想いも残る。
でもどことなく雰囲気があり丁寧な繊細な文章に惹かれる。
読後感は切ないけどどこか清清しい気持ち。

海生に少し想いを寄せてる女友達、凛ちゃんが
 「海生の問題は、相手に合わせようとしすぎてるところにあるんじゃないの?」
 ・・・・・・・・
 「程度によるけど、なんでも人が望むようにするのは自分を守ってるだけだと
  思うよ」
この凛ちゃんの言葉は少し強くて良かった。

著者である白岩玄さんは25歳。
一作目は5年前の「野ブタ。をプロデュース」
ドラマは観ていたけど原作は未読。
今後の作品も期待したい作家さん。

2009・8 読了
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