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本の手帖

読んだ本・好きな本を書き集めた手帖です。

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「重力ピエロ」 伊坂幸太郎

重力ピエロ重力ピエロ
(2003/04)
伊坂 幸太郎

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連続放火事件の現場に残された謎のグラフィティアート。
無意味な言葉の羅列に見える落書きは、一体何を意味するのか?
キーワードは、放火と落書きと遺伝子のルール。とある兄弟の物語。


遺伝子技術を扱う仕事をしている兄の泉水、
街の落書き消しを仕事にしてる弟の春、
ある日、泉水の勤める会社が火事になり、ボヤ程度ですんだものの
その火事がおきる前に弟が
”会社が放火に遭うかもしれないから気をつけた方がいい”
というメッセージを留守電入れていてくれた。


火事は放火によるものだった。
同じような放火が相次ぎ、
火事の現場近くには必ずグラフティアート”が描かれていた。
弟からの謎の電話がキッカケになり
その後、泉水と春で放火とグラフティアートの関係を調べることになった。
調べていくうちにいろいろな事実が解っていく。

泉水と春、
普通の兄弟とは少し違っていた。
弟の春は母がレイプされた時にできた子どもだった。
でも父も母も春を愛し、泉水と何ら変わりなく育ててきた。
この本は連続放火の犯人を捜す、、
というストーリーともうひとつ家族愛ということが描かれている。
母の死後、父も末期の癌に侵されている。
入院中の父、兄、弟の3人で連続放火犯の残したメッセージの
謎解きをする。

意外にもこの謎解きの答えは読んでる側には早くわかってしまう。
だから単なるミステリーだけの話じゃない
そしてその謎解きの答えがわかっても
最後にいくまでの話がとても面白い。
グラフティアートに残されたメッセージから読み取れる遺伝子ルール。
兄と弟の小難しい会話(弟はガンジーの言葉をよく引用する)、
その少し現実味のない会話が妙に心地いい。

私は小説にしても映画、ドラマにしてもレイプというシーンがあるものには
凄く抵抗があり、むやみにそういうシーンを扱わないでほしいとさえ思っている。
今回のふたりの立場を考えた場合なんともやりきれない思いになるけど
このストーリーは事実は変えることはできないけど
それ以上に家族4人の思いが強く、
読んでいて私の今までの思いをあまり感じなかった。
少し重い題材かと思いきや読後は切なくても温かい想いが残った。
登場人物が皆、魅力的だった。

2009・4 読了
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[ 2011/02/07 23:54 ] あ行の作家 伊坂幸太郎 | TB(0) | CM(0)
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