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本の手帖

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「MOMENT」 本多孝好

MOMENTMOMENT
(2002/08/26)
本多 孝好

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死ぬ前にひとつ願いが叶うとしたら…。病院でバイトをする大学生の「僕」。
ある末期患者の願いを叶えた事から、彼の元には患者たちの最後の願いが寄せられるようになる。
恋心、家族への愛、死に対する恐怖、そして癒えることのない深い悲しみ。
願いに込められた命の真実に彼の心は揺れ動く。ひとは人生の終わりに誰を想い、何を願うのか。
そこにある小さいけれど確かな希望―。静かに胸を打つ物語。



主人公の神田は病院の清掃員の仕事をしている大学四年生。
その病院では死を目前にした患者の願い事を叶えてくれる必殺仕事人がいる・・
という噂があった。

その噂というのは神田が病院で働く前からあった噂であり
末期の患者の間で話が巡り、深夜の病室に忽然と現れる黒衣の男ということになっていた。

神田はある老女からその話を聞き、聞いたことがきっかけになり
老女の願いを聞くことになった。
必殺仕事人伝説を受け継ぎ、噂の中で、
いつしか黒衣の男は鼠色の作業着の掃除夫に姿を変えていくことになる。

患者の願いというのは、ある人を見守ってほしいとか人を探してほしい、
というものではあるのだけど
死を目前にしている人の願いでもあるので
その願いの中には深い気持ちとか想いというものがある。
そして・・いつしか、願いを依頼した人達と逢うことはなくなってしまう。

凄く切ないのではあるけれど
神田のひたむきな姿、優しさに心うたれてしまう。

そして最後の章では思いがけず
身体が死に直面しているのではなく、心が死に直面している患者に出会い、
その患者も神田自身も大切なことに気付いていく。


神田が心を開いている親友の森野。
森野は幼馴染で家業の葬儀屋を受け継いでいる。
女性を感じさせないようなぶっきらぼうな喋り方をするものの
このふたりの会話がとてもいい。


死を目前にした人達との話ではあるけど暗くはなく
その人達と真摯に向き合う気持ちがとても切ないけど温かい。
静かに染み入ってくる話でした。
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[ 2011/11/20 17:40 ] は行の作家 本多孝好 | TB(0) | CM(0)
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